ショベルヘッド専門店をお探しの方は必見、価格や相場を解説します。
ヴィンテージハーレーに興味を持たれる方が最初に候補に挙げる車両はショベルヘッドが一番多いのではないでしょうか?特にチョッパーの場合は千差万別でまず、どう探したら良いか?予算はどれくらい必要?わからない事だらけだと思います。生産終了から約40年が過ぎ、それでも尚、年々人気が上がっているショベルヘッド。今回はこれからショベルヘッドのチョッパーに乗りたい!という方に年間100台近くショベルヘッドを扱うバーンファインドが皆様の目線で解説していきます。
1.そもそもショベルヘッドって何?どういうバイク?
まずショベルヘッドという名前はハーレーからは売られていません。正式にはFLシリーズもしくはFXシリーズという名称で販売されており、エンジンのロッカーカバーのデザインが油田を掘削するシャベルに似ているので、【ショベルヘッド】という愛称で親しまれているんですね。
ショベルヘッドは1966年に販売を開始され、66年から69年までに生産されたエンジンを”アーリーショベル”もしくは”ジェネレーターショベル”、
1970年から1984年までのエンジンを”レイトショベル”もしくは”コーンショベル”というネックネームで呼ばれています。
上記の写真の赤色の部分はクランクケースと呼ばれるエンジンの心臓部分ですが、ここの形状が違うのがおわかりいただけただけると思います。これは発電方式のバージョンアップ(ジェネレーター発電からオルタネーター発電)によりクランクケースのデザインが大きく変わったのですが、左側はアーリーショベル、右側がコーンショベルになります。アーリーショベルはナックルヘッド時代からの構造そのもので、点火装置もエケースの上に乗っかっているので、真上から見下ろすとコーンショベルよりもすっきりとしていますが、コーンショベルはジェネレーターが無い分、エンジン前方部分に隙間ができるのでこちらもスッキリとした印象ですね。好みは分かれますが、どちらもパンやナックルに比べ、パンチやトルク感があり、甲乙つけ難いのですが、金額は倍近く変わってくるので、事項では金額の違いを解説します。
2.年式によって金額が違う、ショベルヘッドの相場とは?
ヴィンテージハーレー全般に言えることとして、古い年式になればなるほど、希少性やオリジナル度によって値段は高くなります。
ショベルヘッドの場合、1966年-69年とわずか4年間しか製造されなかったアーリーショベルは後期のショベルと比べ、希少価値が高く、それよりも以前に生産されていたパンヘッドは1948年から1965年と約17年間製造されていた為、アーリーショベルよりも球数が多く、年式や状態によってはパンヘッドと同等もしくは高い価格で取引されています。一方でコーンショベルの場合は1970年から1984年(1985年モデルも存在する)の14年間に渡り製造されていた為、個体数は多く、またアーリーショベルと比べると価格は安価ですが、72年までのコーンショベルは前期と称され相場は高くなっています。
例)1966~69年のショベルヘッド(リジットチョッパーの相場)
参考相場:400万~600万円程度
例)1970~72年のショベルヘッド(リジットチョッパーの相場)
参考相場:350万~500万円程度
例)1973~84年のショベルヘッド(リジットチョッパーの相場)
参考相場:300万~450万円程度
上記はあくまでもざっくりとした相場になり、整備内容やカスタム、オリジナル度で前後100万円以上のバラつきはありますが、現在のアメリカ市場でのベース車両の価格や為替相場(現時点で1$=150円前後)、修理カスタム部品の価格を考慮し、個人売買レベルでも最低250万円を下回ることは少ないと考えられます。
3.リジットフレームと純正フレームで値段の差が大きい
ショベルヘッドチョッパーのカスタムには大きく分けて、2種類あります。一つはリアのサスペンション機能が無い【リジットフレーム・ハードテール】、もう一つはリアサスペンションを搭載した【サスペンションチョッパー・4速チョッパー】があります。これはフレームの構造による違いでリジットチョッパーの場合、サスペンションが無いので、シートポスト部分からアクスルプレートまで1直線にパイプが来るので、見た目がかなりシンプルになり、シートの着座位置や車高も必然的に下がります。リアショック付の方が衝撃を緩和してくれるので、断然乗り易く楽なのですが、見た目のすっきりさはリジットフレームには敵いません。
そもそもショベルヘッド自体はファーストモデルの66年からサスペンションは搭載されているので、ハーレーオリジナルのリジットショベルは世の中に存在しません。遠い昔、60年代後半のバイカーによって、パンヘッドの車体にショベルがそのまま搭載できるので、エンジンを載せ替えられたチョッパーが源流と言えます。
リジットフレームのショベルヘッドは70-72年までの例外を除き、純正ベースと比べおよそ100万円以上の価格の差があります。
4.ショベルヘッドチョッパーはどこで購入できる?
ショベルヘッドのチョッパーを手に入れるためには、いくつかの方法がありますので紹介してきます。
1.ショベルヘッドを扱っている、バイク屋、カスタム屋に相談する
お店を探す際に簡単なのは、グーバイクやハーレーのポータルサイトでもある、 カスタムフロントでお店を探すのが簡単です。ショップによっては受注生産の所や車両持込のオーダーしかしないお店もあるので事前に要望を聞いてくれそうなお店を探すことが大切です。
2.メルカリ・ヤフオクなど個人売買サイトで探す
所謂、個人売買でショベルヘッドを買う方法です。個人売買なので、安く買える分のメリットはありますが、やはり半世紀前のアメリカ製のオートバイですので色んなトラブルに注意することが大切です。
3.アメリカから輸入する
ebayオークションやSNSで車両を発見し、アメリカからショベルヘッドを輸入する方法もあります。本場のチョッパーに憧れを抱くのは必然ですが、日本でのナンバー取得が難しかったり、そのまま乗れるような車両は1割にも満たない場合が多く、輸入から登録、整備まで引き受けてくれる業者さんを見つける必要があります。
5.ショベルヘッドチョッパーを買うのに気を付けたい事
古いハーレーに限らず、中古のオートバイを購入するにあたって注意しなければいけない事がいくつかあります。特にヴィンテージハーレーを所有するという事は、それなりの根気と愛情が必要になるでしょう。弊社ではこれまで200台以上のヴィンテージハーレーをお客様に提供してきましたが、その中で感じた事をいくつかご紹介していきます。
1.出来るだけ実車を見て体感する
初めてのヴィンテージハーレーを検討している人は特に、購入する前に実際にショベルヘッドという車両がどういう乗り物なのか、チョッパーはどういう乗り物なのかを体感する方が良いと思います。例えば、ヴィンテージハーレーはキックスタートでエンジンを始動する必要があり、またキャブレター調整やスーサイドクラッチなど、普通のオートバイよりも操作が難しかったりします。運動神経が良い人でも、キックスタートやジョッキーシフトの操作が全然出来ない人もいれば、コツを掴んで10分もしないうちにマスターする人もいたり、人それぞれですので、実際にバイクが届いてまともに走れない、、心が折れた、、みたいな人を沢山見てましたので、まずはどういう乗り物なのかを体感し、自分なら乗れそう!と納得してから購入する事をおススメします。勿論練習やコツを掴めば老若男女問わず乗れる乗り物なので、ご心配なく。
2.車両の登録次第では次の車検が出来ない?
リジットフレームの車両に多い問題ですが、リジット登録が公認になっていない車両の場合、継続車検が受けられない可能性があります。平成16年以降のリジットショベルの場合、車検証の備考欄に【後輪緩衝装置無し】という記載があります。これはリアのショック構造が無い車両と認められた車両にのみ記載され、この記載が無い車両は車検に合格する事は出来ません。また保安適合や製作年月日の記載の無い車両についても、排ガス規制の対象になることがあり、車検に合格しませんので、個人売買やあまり知識の無いバイク屋さんで車両を買われる際は事前に確認する事をお勧めします。
3.お店選びは慎重にする
お店選びで気を付けるポイントは、納期と整備内容の確認が重要です。近年のヴィンテージハーレーブームで全国のショベルヘッドを扱うショップが大忙しです。 中には納車まで3年待ちから5年待ちのお店もあり、気長に待てる方は良いですが、それ以外の問題として3年から5年の間にそのショップが倒産してしまう可能性もゼロでは無い為、入金方法や代金の保証についてもよく考えて購入する必要があると思います。また整備内容は特に気にする必要があり、ショップにより、ここまではやる、やらないの幅が大きいので足回りからフレーム、エンジン、電装類までどこまでリペアしているのかを把握しておいた方が良いでしょう。アメリカか持ってきて登録しただけでは安全リスクが高いので、カスタムに費用を掛けるより、まずは修理費用にお金を掛ける方が賢明でしょう。
ショベルヘッドチョッパーをご検討されている方へ
バーンファインドではショベルヘッドのカスタム車両やベース車両を常時10台以上在庫しております、お見積りやカスタムなど是非お気軽にご相談ください。
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